アクアリウムをしていると、「こんな設備があればいいのに」と思うことはありませんか?
既製品ではサイズが合わない。
メンテナンスが面倒。
ろ材をもっと効率よく使いたい。
そんな悩みを解決するため、オーバーフロー濾過槽に設置する引き出し式ウールボックスを塩ビ板で自作しました。

この記事では、設計のポイントや塩ビ板の加工方法、実際に使って分かったメリット・デメリットまで詳しく解説します。
なお、大型魚過密水槽で長期運用している物理濾過の構成や、実際に使用している濾材については、こちらの記事で詳しくまとめています。
なぜウールボックスを自作したのか
- 既製品がサイズ的に使えない
- ろ材を多く入れたい
- メンテナンスを楽にしたい
- オーバーフロー対策もしたい
既製品で妥協するくらいなら作る。
それが今回のDIYのスタートです。
今回作成したウールボックスの仕様
- 引き出し式構造
- 奥行600mm濾過槽対応
- 内寸250mm設計
- 奥側を低くしてオーバーフロー対策
サイズ設計の重要ポイント
ウールボックスのサイズは使用するろ材の販売サイズに合わせるのがベストです。
私が使用しているろ材は幅25cmだったため、内寸も25cmで設計しました。
規格に合わせることで無駄なくぴったり収まります。
使用した材料・工具一覧
材料
- 塩ビ板(3mm厚)
- 塩ビ補強棒(三角)
- 塩ビパイプ
- 塩ビ継手
- 塩ビ用接着剤
カット工具
- プラスチックカッター
- 金属定規
- ホビーカンナ
- 紙やすり
穴あけ工具
- 電動ドリル
- 6mmドリルビット
- 自在錐
組立工具
- ハタガネ
- コーナークランプ
- マスキングテープ
ウールボックスの作り方【製作工程】
① 設計図を書く
何かを作るなら必ず設計図を書きましょう。
材料量の把握と完成イメージの明確化ができます。

※最終的に仕様変更になることはよくあります(笑)
② 塩ビ板のカット&面取り
プラスチックカッターと金属定規を使用してカットします。

しかし、
- 切りくずのような細かいゴミが大量に出る
- 静電気でまとわりつく
- 手がかなり疲れる
- 切断面が斜めになり、修正が必要になる
正直、この工程が一番大変でした。
現在は丸ノコを使用
最近は丸ノコを使用してカットしています。
- 作業スピードが圧倒的に速い
- 断面もきれいに仕上がる
ただし丸ノコは当然ながら危険ですし、手軽とは言えません。
工具を持っている方向けの方法です。
初心者の方はカットサービスの利用もおすすめです。
面取り作業
ホビーカンナを使って、塩ビ板の断面の角を軽く落とします。
角を落とすことで手触りが良くなり、見た目もきれいになります。
また、接着時に接着剤が入りやすくなるというメリットもあります。
ただし、接着する面を面取りしすぎると接着面が減ってしまいます。
ほんのわずかに角を落とす程度で十分です。
今回はホビーカンナを使用しましたが、本体が小さくやや持ちづらく感じました。
個人的には、プラスチックカッターの面取り刃を使用するほうが作業しやすかったです。
③ 穴あけ加工
自在錐を使用して配管接続用の穴を開けます。
組み立て後は修正ができないため、慎重に行います。

スノコになるパンチングボードを作成するため、マーカーで格子状にラインを引き、交点を目印に穴を開けます。
6mmのドリルビットを使用しました。小さすぎず大きすぎないサイズを選べば問題ありません。

クランプで木材に固定し、次々と穴を開けていきます。

穴あけが終わったら、パーツクリーナーなどでラインを拭き取ります。
パンチングボードは購入したほうが楽
今回は自作しましたが、正直かなり地味で大変な作業です。
パンチングボードはやや高価ですが、次回は購入すると思います。
④ 組み立て
いよいよ組み立てです。

断面処理の精度がここで効いてきます。
- マスキングテープで仮組み
- ハタガネで圧着
- クランプで固定
- 接着剤を流し込む
接着剤は思っていたより扱いやすく、多少はみ出しても乾燥後にやすりとコンパウンドで磨けば目立たなくなりました。
見えない部分はそのままです(笑)
引き出し部分は、外側の箱と内側の箱をギリギリのサイズで製作し、外箱の内側に細く切った塩ビ板をレールとして接着することでスライド構造にしています。
三角の補強棒は非常に優秀です。
補強棒が足りず端材で代用した部分は接着強度が弱く感じました。
⑤ 設置
既存のウールボックスを取り外し、新設するウールボックス用に配管を組み直します。


既存の濾過槽と入れ替えました。
サイズを間違えてしまいギリギリ入らなかったため、上部を1cmカットして再接着という力技で調整しました。
まさにDIYらしい仕上がりです。
実際に使ってみた感想

作成してから約4年使用していますが、壊れていないことが何よりうれしいです。
ウールボックスをほぼ毎日引き出していた時期もありましたが、形状はしっかり保たれています。
三角補強棒を使用していない部分には若干の剥離が見られますが、補強棒を使用している部分は問題なく接着されています。
メリット
横幅25cm、奥行40cmの大型物理ボックスにしたことで、目詰まりまでの期間が延び、メンテナンス頻度が下がりました。
ウール清掃の際に、狭い空間で作業する必要がなくなりました。
物理ろ材を多く重ねて使用できるようになりました。
デメリット
ウールボックス下段のろ材をメンテナンスしづらい点があります。
配管が本体に固定されているため動かすことができず、取り出して洗浄する場合は少し大変です。
現在はエビに濾過槽の掃除を任せているため、それがうまくいけばデメリットは軽減されそうです。
総合的には「作って正解」でした。
ウールボックスは自作という選択肢もアリ
塩ビ板加工は最初はハードルが高く感じます。
- 圧が掛かる構造ではない
- 万が一漏れても被害が少ない
- 比較的挑戦しやすいDIY
という点からも、かなりおすすめできるDIYです。
まとめ

既製品で合わないなら作る。
ウールボックスは構造が比較的単純なので、DIY初心者でも挑戦しやすいジャンルです。
くれぐれも怪我には注意して作業してください。




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