十分大型魚|オスカーの飼い方と必要な飼育環境

オスカーが幼魚から成魚へ成長した様子 コラム

安価に手に入り、幼魚の頃は可愛らしいオスカーですが、一般的な家庭では手に余るサイズ(30cm以上)まで成長します。

飼育者それぞれに考えはあると思いますが、この記事ではオスカーを飼育する上で必要な環境や考え方について、私自身の経験を元に書いていきます。

オスカーとは?

模様にさまざまなバリエーションがあり、よくなつき、よく食べる、非常に愛嬌のある熱帯魚です。 古くから飼育されており、大型シクリッドの代表格とも言える存在でしょう。

代表的な種類

改良品種

見た目が華やかで、「オスカー」と聞いて多くの方がイメージするのがこちらではないでしょうか。 多くのショップで取り扱いがあり、価格も比較的安価なため、流通量が多いタイプです。

  • タイガーオスカー
  • レッドオスカー
  • アルビノオスカー
  • ルビーレッドオスカー
35cm以上に成長したロングフィンレッドオスカー

↑こちらはロングフィンレッドオスカー

ワイルドオスカー(原種)

自然下で採集された、いわゆるワイルド個体として入荷するオスカーの総称です。

オスカーは産地や個体差による見た目の違いが大きく、模様や体色にも幅があるため、集める楽しさがある点もワイルド個体の魅力と言えるでしょう。

代表的な産地としては、

  • ネグロ
  • コロンビア
  • マラジョー
  • アラグアイア

などが挙げられます。

特にネグロ産のレッドベリーオスカーは腹部が赤くなり非常に魅力的で人気の高い種類です。

レッドベリーオスカーに関しては、国内でブリードに成功している例もあり、 我が家でも国内ブリード個体を飼育しています。

腹部が赤く発色しているレッドベリーオスカー

学術的には、オスカーは主に「オセラータス種(Astronotus ocellatus)」「とクラッシピンニス種(Astronotus crassipinnis)」に分類されることが多いとされています。

サイズと成長

最大体長は40cm、一般的には35㎝前後まで成長します。

中型魚に分類されることもありますが、一般的な感覚では十分「大型魚」です。

オスカーの大きさを手と比較してわかるようにした写真

初めて飼育した時の話

私が初めて飼育した、いわゆる「それなりに大きくなる熱帯魚」もオスカーでした。

子供の頃、よく調べもせずに上記4種類の幼魚を一気に購入。

幼魚は可愛く、価格も安いため衝動買いしやすいのですが、予想以上に成長し、大きな水槽を用意することになりました。

当時は60×30×36で飼育を始め、最終的には120×60×45cm水槽で混泳させていました。

現在は水槽も安価に入手できるため、大型魚の入門種として選ばれることも多い魚です。

しかし、相手は生き物です。

最後まで面倒を見る覚悟を持って飼育しましょう。

寿命について

オスカーの寿命は10〜20年と言われています。

我が家での最長老が2026年1月現在で9年目を迎えています。

飼育9年目のレッドベリーオスカーの側面姿

9年も経つと貫禄が出ますね。

必要な飼育環境

必要な水槽サイズ

オスカーは35cm前後まで成長する魚です。

最低でも90×45×45cm以上の水槽を用意してあげたいところです。

個人的には120×60×45以上が推奨です。

120㎝水槽と60㎝水槽の大きさを比較している写真

※手前60×30×36 奥120×60×45

幼魚であれば小さな水槽で飼育する事が出来ますが、成長スピードが非常に速い魚です。

幼魚の育成に関しては60×30×36の規格水槽は非常に便利ですが、半年程度で手狭になってくるのでは早めに大きな水槽を用意してあげましょう。

設置場所について

水槽は非常に重量があるため、必ず専用の水槽台を使用し、フローリングなどの平面に設置してください。

サイズによっては床の補強が必要になるケースもあるため、一戸建てであればハウスメーカー、賃貸であれば管理会社へ確認をしましょう。

畳の部屋で飼育していた事もありますが、その当時は畳の上に12ミリ厚のべニヤを敷き、その上に水槽を設置していました。

水をこぼしてしまう事も多く、水槽撤去後の畳はカビだらけでした。

おすすめの濾過装置について

オスカー飼育において重要になるのが、濾過能力とメンテナンス性です。

おすすめの濾過方式は、上部濾過またはオーバーフロー濾過になります。

自作オーバーフロー濾過槽の全景と濾過構成が分かる写真

我が家ではオーバーフローを採用しています。

この濾過槽は、不要になった水槽を再利用して自作しました。
作成の流れは、別記事で詳しくまとめています。

濾過方式の選び方(上部濾過・オーバーフロー)

上部濾過とオーバーフロー濾過の利点として、物理濾過のメンテナンスがしやすい点が挙げられます。

オスカーは餌を食べ散らかし、排泄量も多いため、汚れが溜まりやすい魚です。

目詰まりしにくい構造で、汚れた物理ろ材を簡単に清掃・交換できる点は、オスカー飼育において非常に重要だと感じています。

オスカーの糞が非常に多い事を伝える写真

見ての通り非常に多くの糞をします。

これらがすべて濾過槽に流れ込む事を考えると、メンテナンスが簡単な物が最適という事がお分かり頂けると思います。

濾過器を併用する場合について

上部濾過+外部フィルターなど、複数の濾過器を併用する方法もあります。

濾過能力が向上するなどのメリットはありますが、掃除する箇所が増えたり、ホースやコンセントが増えるなど管理が煩雑になる点から、私はあまり好んでいません。

個人的には、過密飼育をせず、水槽サイズに見合った上部濾過が付いていれば、問題なく飼育することができると考えています。

オスカーは物陰に隠れているが、60cm水槽を上部濾過と投げ込みフィルターで管理している様子

ただし、少しでも濾過を強化したいと感じた場合に、気休め程度で投げ込みフィルターを追加することはあります。

ろ材の考え方とおすすめ

物理濾過である程度汚れを取り除くことができれば、生物ろ材の種類にはあまりこだわる必要はないと思います。

濾過槽が大きい場合は、リングろ材を使用することで目詰まりしにくく、メンテナンスの頻度も抑えやすくなるでしょう。

我が家では大型の物理ボックスを用意して生物濾過に負担をかけない様に努力しています。

物理濾過用ボックスにろ材を詰めた状態の写真

私はオーバーフローで濾過槽も大きく、新水垂れ流しで管理しているので過密飼育にはなっていますが軽石や溶岩砂利をメインで使用しています。

ただし、溶岩砂利はメンテナンスの際に非常に重く、取り扱いが大変です。 管理のしやすさを重視するのであれば、市販のろ材を使用する方が楽だと思います。

レイアウトと底床

基本的にはベアタンクをおすすめします。

砂利を敷くと汚れが溜まりやすく、水質悪化や病気の原因になりやすいためです。

ベアタンクであれば、糞や食べ残しを簡単に除去でき、衛生的な環境を維持しやすくなります。

砂利があると水槽の見た目がグッとよくなりますが、育成においてはベアタンクを採用する事が多いです。

ベアタンク水槽で排泄物を掃除しながらメンテナンスしている様子

ベアタンクであれば底面ブラックが見た目も良く、底面の反射を防ぐことができ、オスカーにも落ち着いた環境を提供できると思います。

水温・水質管理

幼魚期を除けば、非常に丈夫な魚です。

水温26℃前後、中性付近を維持できれば問題なく飼育できます。

大型魚を飼育する上で、どうしても水質が酸性になる傾向があります。

オーバーフロー濾過槽に牡蠣殻を入れてpH安定と水質維持を行っている様子

私は牡蠣殻を使用して、酸性になりすぎない様に調整しています。

強力な濾過器を設置したとしても、硝酸塩の蓄積を避けることは難しいため、換水が非常に重要になります。

一般的な週1回・1/3換水等では間に合わないケースも考えられるので、水質をチェックしながら換水頻度・量は調整しましょう。

換水の際には浄水器があると非常に便利です。

餌について

我が家では、ほぼ100%人工飼料で飼育しています。

メインで使用しているのは、charmで販売されている「ffnum100アロワナスティック」です。

オスカーの飼育数が少ない時はカーニバルを使用していましたが、10匹以上飼育しているとコスト面で苦しい物があり、「ffnum100アロワナスティック」へ移行しました。

オスカーは非常に食欲旺盛で、人工飼料・生餌問わずよく食べます。

※しかし、ある程度育ったワイルド個体等では人工飼料を一切食べず、
餌付けに苦労した等の話も耳にしています。

病気の持ち込みリスクはありますが、生き餌を与える事もあります。

採取等もアクアリウムの一環として楽しめるので定期的に川や用水路でガサガサしています。

底面ブラック水槽でオスカーを飼育し生き餌のエビを投入している場面
オスカーの餌用に採取したザリガニを保管しているストックケース

ザリガニをストックするときには洗濯ネット等で表面積を稼ぐ事で共食い防止になります。

病気について

オスカーは幼魚期を除けば、非常に丈夫な魚です。 しかし、病気にならないわけではありません。

白点病、カラムナリス症、エロモナス感染症など、環境が悪化すれば他の熱帯魚と同様に、さまざまな病気に感染する可能性があります。

私自身が経験した病気は、下記の2種類のみです。

頭部穴あき病

オスカーで代表的な病気として知られているのが「頭部穴あき病」です。

原因ははっきりしておらず、現在も完全な治療法は確立されていません。 我が家でも一部の個体で発生しています。

頭部穴あき病で頭の一部に穴が開いてしまっているオスカーの写真

ミミズを食べさせる、換水頻度を上げるなどで改善したという話も見聞きしますが、個人的には「なる魚はなるし、ならない魚はならない」と、半ば割り切っています。

進行が遅く、命に直結するケースは少ない印象ですが、見た目の問題もあるため、日頃から水質管理を意識することが大切だと感じています。

白点病

我が家では過去に白点病が発生したことがあります。

白点病が発症してしまったオスカーの写真

治療にはアグテンを使用し、規定量の半分で投薬を行いました。

その間も食欲に大きな衰えは見られず、幼魚でなければ、よほど放置しない限り急激に弱ることは少ない印象です。

※規定量を半分にした理由は、ナマズやアロワナを混泳させているためです。

2024年4月19日に白点病を確認し、同日からアグテンを投与。

2024年4月29日まで、毎日アグテンを規定量の半分で投薬を続けました。

アグテンを投与し薬浴しているオスカーとアロワナとポリプテルスとナマズ

水温は通常26℃設定ですが、薬浴期間中のみ28℃まで上げています。

薬浴中は新水垂れ流しを停止し、餌の頻度を減らして水質悪化を防止。

あわせて、3日に1回、半分以上の換水を行いました。

投薬開始から約1週間で白点虫は確認できなくなりましたが、卵が残っている可能性を考慮し、念のためさらに3日ほど薬浴を継続しています。

余談ですが、白点病が発生したきっかけは、メインタンクと集中濾過で管理している60cm水槽に、バンジョーキャットを1匹追加したことでした。

トリートメントを怠った結果、手間も費用も大きくかかることになりました…。

混泳について

オスカーは気性が荒いシクリッドです。

混泳には運と相性が大きく影響します。

二匹でも上手く行く事もあれば、何匹入れていても上手く行かないなんて事もあります。

複数飼育する事で攻撃対象が分散し、一匹だけに攻撃が集中する事を避ける方法が一般的です。

しかし、水や濾過への負担が増えるため、管理が大変になる事は間違いありません。

我が家でも毎日の様に喧嘩が起きていますが、喧嘩する相手が沢山いるため、一匹に集中している様子はありません。

オスカー以外との混泳でもトラブルが多い魚です。

我が家でも過去に、ポリプテルスの背びれをすべてボロボロにされた経験があります。

まとめ

発色が良く鮮やかな体色になったレッドベリーオスカーの写真

オスカーは非常に愛嬌があり、その日の気分で体色がコロコロ変わるので、日々の観察や飼育がとても楽しい魚です。

私以外の人が水槽前に立つと奥に逃げていく子もいる位には、飼い主の事をよく見ています。

しかし、サイズ・水量・設備など、一般的な熱帯魚よりも覚悟のいる飼育が必要です。

飼育環境をしっかり整えた上で、最後まで責任を持って飼育してあげてください。

※本記事は筆者個人の経験・考えに基づくものであり、トラブルに対する責任は負いかねます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました